【著作集】
宮地嘉六著作集(全六巻)

四六判上製函入揃定価:本体18500円+税

第1巻  351頁 定価:本体3000円+税  ISBN4-87449-000-X
                   (品切)
第2巻  346頁 定価:本体3000円+税  ISBN4-87449-001-8
                  
(在庫有)
第3巻  340頁 定価:本体3000円+税  ISBN4-87449-002-6
                  
(在庫有)
第4巻  316頁 定価:本体3000円+税  ISBN4-87449-003-4
                  
(在庫有)
第5巻  330頁 定価:本体3000円+税  ISBN4-87449-004-2
                  
(在庫有)
第6巻  364頁 定価:本体3000円+税  ISBN4-87449-005-0
                 
(在庫有)

[監集編修]
 小田切秀雄
[編集]
  堀切利高
  森本修
  黒古一夫
  宮地彌生子
  大和田茂
【内容紹介】

 近代文学の多様な豊熟を実現したのは大正文学であるが、その不可欠の一翼をなすものとして労働文学があり、多くの労働文学作家の活動が注目された。その代表的な作家の一人だった宮地嘉六の作品「騒擾後」(本著作集第一巻所収)「放浪者富蔵」(第二巻)等は、『中央公論』『解放』など当時の主要雑誌に次々とかかげられたものである。それは頭をもたげはじめた日本の労働者・民衆の生活的な自己表現の最初のものであると同時に、地味ではあるが文学的に確かな表現世界をつくりだしたものであった。そういう作家であっただけに、大正末年以来激しい政治意識をかかげて登場したプロレタリア文学運動になじむことができず、退いて私小説作家として生きる道を選ぶようになった。その道で独自の境地に至り、一時は「累」(第四巻)等で文壇的に高い評価を得たこともあるが、その私小説は貧乏とやもめ暮らしを描くことが多く、暮らしのためにさまざまな業に就きながら小
数の優れた作品を発表するようになった。戦後の諸作のうち、一見軽やかだがシンの苦いユーモアで自己の生涯をつき放した「老残」(第五巻)は、とくに読者の胸にきざみこまれる。
【各巻内容】

第一巻 後記 堀切利高
鉄工場・煤煙の市・左吉・卒塔婆の家・窮迫と幻想・その一人・免囚者の如く・風の叫び・煤煙の臭い・河岸の強人・彼の生涯の第二期・ある職工の手記・騒擾後・音戸の瀬戸・隻六の駒・第三の継母・甕

第二巻 後記 大和田茂
放浪者富蔵・時計と清吉・竹本一座・適齢前・悪夢の思い出・観劇会・裏切られた人々・河畔・赤いシャツの仲間・生活の沼・豆腐屋の笛・青い狸・第一号檻房にて・橋本氏の半生

第三巻 後記 黒古一夫
群像

第四巻 後記 堀切利高
ひとりごとをいふ男・素描・やきもち・放浪物語・義妹の断髪・客・第二温泉場スケッチ・結婚難・累・妻・真珠を持っ男・軍港風景・故郷なればこそ・新開町スケッチ・ステーション附近・父を喧ふ・即吟(詩句)

第五巻 後記 森本修
夜半の歌・覆水の記・子を育てる・職工物語・老残・八ツ手の陰・王子権現抄

第六巻 後記 森本修
評論・感想・人物記・回想・他
年譜(森本修)著者目録(編集委員会)

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